2011年お稽古初め

新年明けましておめでとうございます。

本年もどうか宗泉会をよろしくお願い申し上げます。

さて、今年のお稽古初めは、8日の今宮戎の献茶のお茶席から始まりました。「お運びさん」としての参加させていただきました。

お茶席は、高麗橋の吉兆。先生に連れられて、地下鉄淀屋橋駅から歩いて向かいました。きーんと冷えた空気に身の引き締まる思いでした。

吉兆の廊下にはずらっとえべっさんの笹が飾られていて、異次元空間。お正月らしい福々しさに満ちていました。そして、お茶室には、えべっさんの墨絵のお軸、ろうそくの火、そして厄を払うのでしょうか、棕櫚箒が飾られていました。

お茶席のお菓子は蒸し饅頭。ホカホカの蒸したてが供されました。白い皮の中には赤の餡で皆さんびっくりされていました。水屋ではお菓子とお茶を温かくお出しすることに心を砕いておられたのが印象的でした、

個人的には・・・お家元を拝見できて、えべっさんの神聖な空気に満たされ、吉兆さんの中にも入れてお正月気分一杯になれた一日でした。今宮戎に引き続き、地元西宮戎にも行かなくっちゃ!と思いながら帰途につきました。(宗裕)


2010年12月25日 お稽古納め

「先は今年無事目出度く千秋楽」

今年も無事にお稽古納めの日を迎えることが出来ました。

宗泉会のお稽古納め恒例の黒ゴマぜんざいが今年もお目見えしました。先生が黒ゴマを擦って擦られて練りゴマにし(完全に練りゴマでなく、殻のツブツブが残っていて食感が最高!)、濃く出した番茶で炊いたものです。はらわたに染み渡るとはこのことかという感じで、体の中のカサカサな所が潤っていくような不思議な感覚を覚えます。

2010年にまだ未練があったのですが、掛け軸を拝見して、黒ゴマぜんざいを食べ終わる頃には、「今年もいい一年だった。」と幸せな気分になってしまいました。終わりよければ全てよしとは言ったものですね。

本年は宗泉会を暖かく見守って下さり、ありがとうございました。

2011年もどうぞよろしくお願い申し上げます。(宗裕)


2011年1月のお稽古の予定

1月は通常のお稽古はお休みです。

初釜は1月23日(日)11時~です。会員の皆様、出欠はお早めに。


2010年12月4日のお稽古

早いもので今年も残り一ヶ月となりました。

今月は炉の基本的な薄茶点前です。棚は使わず、水指を運び出して点前を始めます。急に寒くなったので、炉の釜の湯のたぎる音が心地よく聞こえてきます。

今日は蒸したての酒饅頭によく沸いたお湯で熱めの薄茶を一服。格別でした!

床にはちょっと難しい漢詩のお軸。花入れには昨日の嵐のような天候にも耐え抜いた黒蝋梅の黄葉の枝とかわらなでしこ、ホトトギス。

「よくがんばったね」と声をかけたくなるような秋の名残りの花たちでした。(宗祐)


今日のお稽古 番外編

11月28日(日)の利休さんの月命日に、大徳寺聚光院へお参りに行ってきました。

帰りに境内を散歩したところ、紅葉がとても美しくかったのでほんの少しお裾分けです。写真は高桐院(細川家の菩提寺)です。(宗裕)


12月のお稽古の予定

4日(土)

11日(土)

25日(土)

※25日は今年のお稽古納め。ごまぜんざいを皆さんで頂きますので、午前中に集合です。


2010年11月20日のお稽古

お床には良寛さんの歌と、見事に紅葉した葉っぱが畳の上に散らしてあって・・・すごい紅葉と思っていましたが、なんと造花の葉を散らしたものだったそうです・・・帰りに先輩から聞いてびっくり。先生のいたずらを見抜けませんでした。

お菓子は道明寺とあん。上に乗っている紫色のものは何か分かられますか?先生が買ってこられた「さなずら」という秋田銘菓です。野生のぶどうの搾り汁を固めたもので板状になって売られています。とてもコクがあって、お饅頭を引き立てていました。

写真には有りませんが、先生のお孫さんの手作りのマカロンもお目見えしました。サクサクっと軽い食感で最高に美味しかったです。

空気に触れると溶け出してしまう位デリケートだったので、お盆には載せられず箱入りのままで供されました。手作りならではですね。(宗裕)


2010年11月13日のお稽古

11月は炉開きに引き続き長板を使ってのお稽古ですが、道具がぐっとしぶく秋めきました。

今日の主菓子はゆず味噌の乗ったお餅。写真は秋田の雲平の粉を使って作ったもの。柔らかくて形にするのが大変だったとか。関西で雲平というと 硬めなんですけれど、秋田では柔らかい白と黒(ゴマ)の渦巻き模様でロールケーキをカットしたような形の雲平が売られていました。(宗裕)


2010年11月3日 炉開き

文化の日に炉開きの茶事が開かれました。

私にとっては待ちに待ったお楽しみの日。ワクワクしながら会場(先生のお宅!)へ向かいました

まず待合に入って目に飛び込んできたものはお軸。青々とした山の中に一本だけ紅葉した絵が掛かっていました。今朝の行きしなに正に六甲山のそのような景色だったので、はっとさせられました。

初座の席入りして拝見した掛け軸の「秋晴」と書かれていました。正に文字通りの最高のお天気でした。

今回は「菊」がテーマでした。お道具は菊をあしらった皆具。目に鮮やかでした。花や炉縁にも菊があしらわれていて、とても厳かで華やかな気持ちになりました。

茶事は①お炭②濃茶③懐石④薄茶 の順番で進んでいきました。普段のお稽古が割り稽古ならば、茶事は通し稽古。頭にちゃんと流れが入っていなければならないのですが・・・あれっ?どうするんだっけということが未熟者の私には一杯出てきます。皆さんに沢山助けていただきました。

茶事とはいわばお客さん皆さんのチームプレーで亭主のおもてなしに応えていくんだと思います。チームといっても一期一会、即日解散なんですが、正客をリーダーにじわじわと連帯感が生まれ、皆さんで盛り上げていく感じがなんとも楽しいものです

今回も最後には名残を惜しみながらお別れしました。(宗裕)


秋田大会に参加して

10月26日から27日に表千家同門会秋田大会が催されました。先生と先輩私の3人で参加してきました。関西に住む私達にとって秋田はなかなか行けないところ。いつも全国大会の運営やお席の会場となるお寺や歴史的建造物の素晴らしさを伺っていましたので、思い切って休暇をとり初参加して参りました。

会の開催中、殆どが曇天か雨、時には横殴りの雨に見舞われました。大会式典で秋田の会長さんが、会の成功は祈っていたがお天気になるように、と言い忘れてい た!と冗談まじりにおしゃっていましたが、2日目の朝には一瞬太陽がお目見えして、秋田の皆さんの祈りが通じたんだと思い嬉しかったです。

参加してみての今の一番の感想は、茶道を愛する人に沢山会えて良かったということです。同じグループの多分最年長と思われる方は、遠方から飛行機を三路線も乗り継いで来られたそうです。大変ですね、という問いかけに、「いいえ~来られて楽しいわぁ。」と言われていました。

各会場でのおもてなしは素晴らしかったです。担当された先生方の中には2年前から準備をされたとも伺いました。私は会記と睨めっこでお勉強をさせて頂きました。

それから、秋田県の同門会だけでなく、秋田県、会場となった市町あげての歓迎ぶりにもびっくりでした。大阪からの飛行機も茶道関係の人で一杯でした。それとデパートや個人商店にも「歓迎」の貼り紙がされてありました。同門会が町おこしに一役買っているのだと思いました。

おもてなしの中に、秋田がコンパクトに纏められていて、ちょっとした秋田通になったような気分にもなれました。

秋田で有名な食材といえば、あきたこまち、ハタハタ、とんぶり、比内地鶏、きりたんぽ,稲庭うどん、いぶりがっこ(燻した大根を漬けたもの)を思い出します。会でご用意いただいたお料理にも使われていました。

お菓子は「もろこし」。これまでは乾燥のもろこししか知りませんでしたが、角館では「生もろこし」があり、驚きの美味しさでした。

秋田のお祭りで有名なのは8月に催される竿灯祭り。冬にはナマハゲ。両方とも大会式典の会場にお目見え。突風に竿灯が倒れる場面もありましたが、迫力満点でした。

帰りは会場から着物のままで帰りましたので、スーツケースの空きスペースは食材とお菓子で一杯になりました!もちろん思い出も!!

私達のグループの日程を書いて見ます。

一日目(秋田市・由利本荘市)

① 8:20ホテル出発→三浦館(支部席・薄茶)→亀像山 補陀寺(家元席・濃茶)→亀田城「深山軒」(支部席・薄茶)→彌高神社(支部席・薄茶)→16時頃~大会式典・記念講演→夕食会→ホテル帰着21時頃

二日目 角館(仙北市)

ホテル出発8:40頃→萬松山 天寧寺(支部席・薄茶)→角館散策→②龍澤山 雲巌時(支部席・濃茶)→秋田駅帰着15時頃

次回は来秋に大阪で開かれるそうです。ご縁があれば是非参加してみたいと思いました。(宗裕)

写真は①家元席のあった補陀寺②雨の中会場へ向かう姿③記念式典での竿灯祭りのデモンストレーション