平成26年6月28日 研究会

梅雨の晴れ間に目の前まで来ている夏が感じられます。
今月の研究会は飾り物でした。SN3O0160事前に本を読み予習はしたものの初めての飾り物のお稽古で、ドキドキしながら先生のお宅へ伺いました。
まずは、軸飾りSN3O0166から。水屋で掛紐の解き方、巻き方を全員で練習して、お茶室へ。床の間にはお軸が立てかけられ、清楚な利休むくげの花が迎えてくれました。まごつきながらも、ひとつひとつ丁寧にご指導いただき、実際にしてみて気づくこともたくさんありました。
ここで、軸SN3O0169飾りで使った「雲悠々水混々」のお軸を仕舞い、表具屋さんから届いたばかりの先輩のお軸がとても素敵だったので 掛けさせいただきました。上品な色合いの表装で「花月」の書が引き立っていました。
続いて、亭主と正客を交代しながら、茶杓飾り、茶入れ飾り、茶碗飾りとお稽古を進めました。茶筅飾り、台飾りのころSN3O0172にはお腹もすいて、絶妙なタイミングでお茶をいただくことができました。よもぎ香る先生お手製の主菓子とお濃茶をよばれて、SN3O0170幸せな気分でお稽古を終えました。
お稽古をはじめて日の浅い私も、研修会に参加させていただけて、勉強になりました。手順を右左で覚えるのではなく、どうしてそうするのかそれぞれの所作の意味も大切にしながら、これからもお稽古に励みたいと思います。 (里)


平成26年6月21日のお稽古

IMG_1639今週は傘の出番が多い一週間でした。紫陽花にかわって、くちなしが良い香りを漂わせています。

本日のお軸は「明歴々露堂々」。先生が還暦の時に心を留められた禅語なのだそうです。

お花は桔梗、ホタルブクロ、矢筈葦でした。

主菓子は先生が作られました青IMG_1642梅です。もしかしたら・・・先週のお軸の青梅を摘んできて下さったのでしょうか。調べてみましたら、今は「梅子黄(うめのみきばむ)」の候です。熟す前の青梅のなるころです。

干菓子は松屋製の吉野懐古と池田炭のお煎餅でした。

菱形のお盆はハイビスカスの絵の琉球漆器です。先生のお宅の玄関には色とりどりのハイビスカスの鉢があって、今年も元気な花を咲かせて私たちを出迎えてくれています。(宗裕)


平成26年6月14日のお稽古

IMG_1634 入梅し、蒸す日が続いています。雨が降りそうで降らない日も多くて、空を眺めながらの毎日です。紫陽花が美しく町を彩っています。

さて、本日の床は青梅と雀の墨彩画です。IMG_1637お花は珍至梅です。近くに寄ると梅のような花が可愛く咲いています。

主菓子は先生特製の「ちんびん」です。2年前の同門会の美ら海大会で出されたちんびんを、先生がアレンジして作って下さっています。本来は黒糖の生地とくるっと巻いただけですが、餡を包んであるのが先生のオリジナルです。夏の定番のお菓子になりました。干菓子は奈良銘菓「青丹(あおに)よし」でした。

黒文字は先生の近しい方の娘さんが削られたものです。丹波のお里の鎮守の山に自生している黒文字だそうです。手削りの黒文IMG_1633字は御菓子がとりやすく、温かみがあります。(宗裕)


平成26年8月の予定

【8月の稽古日】

通常のお稽古はお休みです。

朝茶事のみとなります

3日(日) 8時席入り

朝茶事は中止となりました(H.26.7.16追記)

以上


表千家同門会 信州大会 に参加して

IMG_1482

車窓から 車山高原あたり

IMG_1533 5月29日から30日にかけて、表千家同門会 信州大会に参加してきました。先生と先輩と私の3名での参加でした。

初夏の信州のお天気は気まぐれで、瀬戸内の穏やかな気候に慣れている私のようなものは、朝晴れていたら大丈夫、と思いがちですが、雷様の声や雲行きをずっと気にしながら過ごしておりました。利休さんが「晴れていても雨の用意を」とおっしゃっている意味が多いに腑に落ちた旅でもありました。

【一日目 29日(木)】富士見・蓼科の茶席

8:10松本市のホテル発⇒ビーナスラインを走り、蓼科の蓼科グランドホテル滝の湯 薄茶席⇒リゾートホテル蓼科 点心席⇒富士見高原の白林荘 濃茶席⇒キッセイ文化ホールで大会式典 ⇒19時前ホテル着

IMG_1528

南アルプスの山並み

ビーナスラインは標高2000mの山々を巡っていきます。美ヶ原高原や車山高原など途中木が生えない地点も通っていきました。旧中山道がそのような高地を通っていたとは知りませんでした。皇女和宮もこの道を通って江戸へ嫁入りしたそうです。バスの中から雹が降っているのを見て、山の変わりやすいお天気を実感しておりました。

IMG_1506

白林荘の帰り道。雨から一転晴れに。

白林荘は富士見高原にあり、五.一五事件で亡くなった犬養首相の別荘だったところです。政界を引退されて隠遁されていたところ、乞われて政界に復帰され、その年に事件に巻き込まれて亡くなられたそうです。森の中の暮らしはとても気に入られていたそうで、庭仕事に勤しまれていたとか。さて、私たちが白林荘に到着時は曇りで雨が降りそうにもなかったのですが、待ち合いで土砂降りに見舞われ、お茶室まで濡れながらの移動になりました。お茶を頂いた帰りは晴れていました。変わりやすいお天気も犬養首相は愛されていたのでは、と思っておりました。

【2日目 5月30日(金)】松本の茶席

9:10ホテル発⇒松本館 薄茶席⇒安曇の大王わさび園(観光)⇒長野県護国神社 濃茶席(家元席)⇒ホテルブエナビスタ(点心席)⇒松本城 薄茶席(立礼席)15時過ぎ終了

松本館は明治創業の割烹です。お茶席は国の登録有料文化財に指定されている広間でした。天井や障子腰一面に百鳥画が施されています。花鳥風月、和洋中が見事に調和して有り、圧巻でした。建物外観は質素な鉄筋コンクリート造りのビルのようで、建物内との落差が大きかったのも印象的でした。

IMG_1519

大王わさび農場

大王わさび農場はサプライズの観光でした。アルプスからの水が清らかで写真のような色彩です。ルノワールかモネの絵みたいだと思われませんか。

IMG_1531

護国神社

家元席のありました護国神社はゆったりとした敷地に建てられていました。神戸にある護国神社はこじんまりとしています。鳥居の前に立つとのびやかな気持ちになりました。

最後は松本城の立礼席でした。楽しかった2日間もこれでおしまい、と名残を惜しみながら松本城を眺めておりました。松本城はどの方向からみても隙なく美しかったです。一日目が終わってから夜に松本城を写したのが下の写真です。お堀に映っているところを撮りました。

IMG_1511

夜の松本城

信州大会は、ずっと山と水とともにありました。水が清らかで、どちらでお茶を頂いても本当に美味しかったです。お茶席ではどこのお水を使われているかをおっしゃっていたのも印象的でした。日本の原風景のような山と川と低い建物を見ていると心が落ち着きました。

山中のお茶席も多く、ご準備の労はいかばかりかと想像もつきませんでした。長野の皆様へ心より感謝申し上げます。(宗裕)


平成26年6月7日のお稽古

 

IMG_1629 梅雨入りしてから、初めてのお稽古です。

お軸は「魚戯蓮葉間」。お花は京かのこ。籠がすゞやかです。

今月のIMG_1631お稽古は丸卓です。先生が作られた水差しと蓋置きには黄色の蝶々が、棗には忍草と鈴虫が金蒔絵が施されてあります。写真は先生のお庭の石の上に生えている忍草を取ってきて下さいました。お茶碗は平茶碗に「山是山 水是水」と書かれてあります。つるんとした肌を持つお茶碗ですので、お茶を点てる時にお茶が飛び出しそうで、手が滑りそうですので、集中が必要です。

主菓子IMG_1628は葛焼きでした。お干菓子は表千家同門会信州大会のお土産の善光寺の赤えんどうの落雁と「さるなし」という木の実でした。さるなしとは、猿が我を忘れて食べるところから名付けられたそうです。猿がさるなしを洞穴にためて出来るのがさる酒なんだそうIMG_1627です。キィウィが小さくなったようで味も似ています。

お茶室はすっかりと初夏の趣きです。爽やかな空気を一杯に吸い込んでリフレッシュいたしました。(宗裕)

 


平成26年5月24日のお稽古

本日も爽写真やかな天気です。

お庭にはもう紫陽花が咲いており季節の移ろいを感じます。

本日の御軸は紫野の実山和尚様の「水聲清」、季節の令法(りょうぶ)や雪ノ下などお庭のお花と爽やかな演出に心癒されます。写真-1

お菓子は先生お手製で、黒糖の香りがたまらない葛の美味しいお饅頭。器の中で煌めいております。青丹によしなど、和三盆の御干菓子ともにいただきました。

本日も和やか雰囲気で楽しく、心が満たされたお稽古でした。有難うございました。(芳)


平成26年5月17日のお稽古

IMG_1467 葵祭が終わり、夏へとぐんと歩みを進めたようです。日差しが強くなり日傘が手放せなくなってきました。

今日のお軸は「帰一」。先生が県の同門会から功労者の表彰を受けられました。また、今年の春にお免状新しく受けた方が何人かいらっしゃいます。

お花はタイツリソウでした。

お菓子は白あんが包まれた紅芋のお餅。上にはゆずの粉が彩りを添えています。沖縄好きの私は紅芋にテンションが上がります。

お干菓子は柚子が入った氷、小鳩豆楽、池田炭というピーナIMG_1470ッツ入りのお煎餅でした。振り出しには金平糖が入っていました。

今月のお稽古をしています、水差運び点前の大事なポイントは中置き仕舞です。ついつい水差しの前に仕舞いそうになりますが、中置きを忘れずに!しっかりとマスター致しましょう。(宗裕)


平成26年5月10日のお稽古

IMG_1459晴天のお稽古日和。床の間には「薫風」のお軸がかけられていました。薫風の文字が風になびいているようです。「五月雨の 晴れ間にいで 眺むれば 青田すずしく 風わたるなり」と書かれてありました。

お花はホタルブクロと縞葦でした。先生のお庭で咲いたホタルブクロは元気一杯です。

今月のお稽古は水差運び点前です。風炉になり、お茶室が一気に夏に向かっていく空気になりました。IMG_1473先生お手製の菱形の水差は白いもち肌と青い呉須のコントラストが爽やかです。棗は加賀金箔です。先生が惚れ込んで手に入れられたそうです。

昨日は下鴨神社の献茶式に参り、三木町宗匠のお点前を拝見させていただきました。身に付いた動きの美しさに感動しました。。

反しまして、私のお点前は身に付かず、いつも迷っております。美しい所作の数々を思い出しながらお稽古をやってはみたものの・・・道は遠いと思い知らされます。

お菓子は菖蒲をかたどったこなしの生地にあんと大徳寺納豆がたっぷりと包まれていました。お干菓子は金谷正廣の真盛豆と大関のしょうゆ煎餅でした。真盛豆は室町時代に作られたお菓子だそうです。黒豆に大豆の粉がくるまれその上に青海苔がかけられていてお茶にとてもよく合います。IMG_1461お干菓子盆は秋田大会の引き出物です。

本日は会員の一人が海外へ赴任するために旅立たれました。さわやかな風の中、気持ちよく機中の人になったのではないでしょうか。(宗裕)

 


平成26年5月9日 賀茂御祖神社(下鴨神社)献茶式

IMG_1455  葵の青が美しい季節。糺の森の清らかな空気の中、献茶式が行われました。

左の写真は楼門から本殿側を写しています。奥に見える建物が献茶式が執り行われました舞殿です。

この度のご奉仕は三木町宗匠でした。

献茶式は神職や巫女や雅楽師とともに表千家の方々が本殿の前にある中門に入場されるところから始まりました。その後一同がお祓いを受け、神様へ神泉を捧げられ、祝詞が奏上されました。

そして三木町宗匠が濃茶と薄茶を献茶されました。IMG_1456

献茶のあとは宮司と宗匠が玉串を捧げられ、一同で二礼二拍手一礼でお参りし、式は終了しました。

献茶式のあとは家元席で葵の葉を象った押し物と薄茶をいただきました。副席は松孤会によるご奉仕でした。小麦の生地に餡が包まれたお饅頭と薄茶をいただきました。どちらのお席もお茶が大変美味しく感激致しました。そば席は河道屋さんのおそばでした。そば湯も頂けて満足いたしました。

右の写真は本殿側から表参道を写しました。神気が森の上の方へ立ち登り光っているように感じられました。

心も体も清められた一日でした。(宗裕)