平成26年9月6日のお稽古

写真 4夏休みも終わり、お稽古が再開しました。強かった日差しもいつの間にか幾分和らぎ、朝夕過ごしやすい日もあるように思います。確実に秋は近づいています。
今日のお軸は  「重陽光日菊花新」、お花は桔梗、木槿、ススキ、矢筈葦」です。
九月の空だけでなく、こちらお茶席にも夏の名残とともに秋の訪れを予感させられます。写真 3

主菓子はたっぷりの写真 2百合根が入ったくず饅頭を用意してくださいました。
ほのかに甘さを感じるくず饅頭が百合根の香りを引き立たせ、ホクホクの食感と共にとっても美味しくいただきました。
お干菓子盆は先生が信州大会へ行かれた時にいただかれたものを使っています。

本日のお稽古は「桑小卓」。袱紗で作った蝉がとまっていますよ。
風炉のお稽古も今年はあと数えるほどになりました。気を引き締めてお点前したいです。

写真 1それから、今日は先生のお誕生でした。今日まで本当にお元気でお過ごしになられたことを心から嬉しく思います。
これからも美しく凛とした先生であり続けてください。(宗香)


菅田 健三宗匠 一周忌の法要に参列して

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大慈院へ

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聚光院の正門

去る、7月23日に大徳寺大慈院で執り行われました、菅田 健三宗匠(以下宗匠を呼ばせていただきます)の一周忌の法要に参列してまいりました。 訃報に接してからのこの一年はとても早かったと感じられました。先生はいつもお稽古の中で、宗匠の思い出話をしてくださっていますので、恐れ多くも身近に 感じながら日々を過ごさせていただいます。

当日は少し早めに大慈院に伺いましたところ、まだどなたもいらっしゃらなかったので、係の方のご案内で菅田宗匠のお墓参りをさせていただきました。墓前では今日ここに有る事の感謝の気持ちをお伝えし、天国ではいかがお過ごしなのでしょうかとお尋ねしてみました。

その後に聚光院へ利休さんと代々のお家元のお墓参りをさせていただきました。これからもお茶の道へ進めますようにとお祈りいたしました。

法要は大慈院の本堂で執り行われました。冷房がないので係の方が熱中症を心配されていましたが、ほんわり温かい空気の中にすーっと時々風が通りまし た。素晴らしいお声で、般若心経、観音経とお経が続きました。宗匠を思われる周りの皆様の思いが伝わってくる感じもあり、座りながらとてもいい気持ちになっていきました。順番に皆様がお焼香され、一時間弱くらいで法要は終わりました。

当日は朝一番に表千家北山会館へ参りました。少し時間がありましたので、映像資料のコーナーで社中の皆さんと相談して選んだ映像が始まってみて驚きました。なんと宗匠のお話だったのです。お題は平成6年の定期公演会の抜粋である「席入り後の拝見/膝をくるということ」でした。

「席入り後の拝見」については、客同士がどうすれ違うのか、思いやりをもって自身の行動を考えることが肝要との内容でした。

「膝をくること」については、宗匠の私見としてとても興味深いお話をなさっていました。古今東西、尊いものを前にした人間がその場を下がる時、数歩下がって敬いの気持ちを表してから方向転換をしてきた。狭い茶室では床の間などの尊いものを前にしても数歩下がる余裕がない。よって茶道では引き下がる敬いの気持ちを表すために膝を繰るようになったのではないか、ということでした。

私が存じていますより少しお若い宗匠の、とても分かりやすいユーモアを交えたお話に引き込まれました。会館の方にお伺いしたところ、定期公演会の他の映像にも宗匠のものがあるそうです。また近いうちに宗匠の話しを伺いに参りたいと思いました。

宗匠の法要に参列させていただき、利休さん、代々のお家元のお墓参りができたこと、朝の北山会館で偶然宗匠のお話しが伺えたこと、呈茶席で先生のお点前でお茶をいただけたこと、と一日の間に沢山の素晴らしい時間を持つことができました。全てがお茶の繋がりの中にあり、とても幸せな一日でした。(宗裕)


平成26年9月の稽古日と研究会

【稽古日】

6日(土)

13日(土)

27日(土)

【研究会】

20日(土)

内容:飾り物 茶通箱

以上


平成26年7月19日のお稽古

本日は夏休み前最後のお稽古でした。梅雨明けはまだですが、来週には明けそうな気配です。来週には大暑を迎え、一年で一番暑い季節がやってきます。

IMG_1652本日の掛け軸は「日月無偏照」。先生がお家元の初釜のくじ引きで引き当てられたお軸です。公平に誰のもとにも日や月の光が照るという意味でしょうか。今有ることに感謝するという意味も感じられます。お家元の力強い筆跡や言葉から力をいただきましたし、先生の強運力からも元気をいただけるようでした。

お花は木槿、桔梗、墨田の花火の赤ちゃん、矢筈葦でした。先生はお庭にある茶花たちの葉がものすごく大きくなり丈も高くなっている、と言われていました。そう思って見てみますと、矢筈葦の葉が骨太な感IMG_1655じです。雨が少なく晴れの日が多いからなのでしょうか。

主菓子は道明寺の入った円い形が可愛らしいみぞれかんでした。汗をかきかき歩いて参りましたので、菓子器の蓋を開けると優しく冷やされるようで、何よりのごちそうでした。お干菓子は和三盆の吹き寄せと申しましょうか、いろんなお菓子が盛り合わさっていて、どれを選ぼうかと、ときめきました。

9月までしばらくお稽古はお休みです。9月に先生、皆様とお会いして、夏の間のさまざまについて語り合えることが何よりの楽しみです。お茶の修行も怠らずに!(宗裕)

 

 


平成26年7月12日のお稽古

IMG_1645今週は沖縄などに台風による特別警報が出され、近畿地方も直撃するのではとヒヤヒヤとしましたが、幸いにも太平洋へ反れていきました。ひまわりが花をつけ始め、朝顔の蔓が長く伸びてきました。梅雨明けはまだですが、盛夏はもうそこまできているようです。

本日のお軸は青が美しい朝顔の墨彩画でした。心が澄むような深い色合いでした。

扇には「侘数寄常住茶之湯肝要」と書かれてあります。利休さんが弟子からお茶の秘伝を尋ねられて答えられたのが「侘数寄・・・」だったそうです。お茶の心をいつも忘れてはIMG_1646いけない、お茶を点てることもまた大事である、という意味合いのようです。

主菓子は黒豆グラッセが入ったゼリーでした。涼しげなクリスタルのような透明度はアガーが生んだものでした。リキュールの香りが美味しさを増幅させてくれていました。

お干菓子は越後銘菓の越の雪、鹿児島土産の文旦の砂糖漬けと島津家の家紋の入った飛龍頭でした。(宗裕)

 


研究会と朝茶事の中止のお知らせ

下記の予定されていました研究会とお茶事は、先生のご都合により中止となりましたのでお知らせいたします。

7月26日(土)研究会

8月3日(日)朝茶事

以上

 

 


平成26年7月5日のお稽古

7月最初のお稽古です。

IMG_0133本日は梅雨空でしたが、襖を開けるとそこは別世界、御軸は「水冷々風颯々」、舟形の花入には桔梗、擬宝珠(ぎぼうし)、鳴子欄などが生けられ、まるで水辺に浮かんでいるようです。

本日は涼やかな青磁に割蓋の水指を前に緊張のお点前でした。終わりには蓋の上にIMG_7828金魚を飾り、、。新たなお稽古の始まりは、いつもこうした背筋が伸びる心地と学ぶ楽しみでワクワクを胸にスタート致します。

本日の主菓子、御名は「水辺の花」。彩り、水々しい葛の食感と柚子の香りがなんとも爽やかで、先生のお心遣いを感じます。

御干菓子には丹波の黒豆や和三盆を美味しくいただきました。

お稽古を終える頃には、すっきりとした風の中、水辺をお散歩してきた様な、爽快な気分になっておりました。この度のお稽古でも、お茶は総合芸術だとIMG_8204改めて感動致しました。

明後日は七夕、天の川も見ることができたら嬉しいですね。(芳)


平成26年6月28日 研究会

梅雨の晴れ間に目の前まで来ている夏が感じられます。
今月の研究会は飾り物でした。SN3O0160事前に本を読み予習はしたものの初めての飾り物のお稽古で、ドキドキしながら先生のお宅へ伺いました。
まずは、軸飾りSN3O0166から。水屋で掛紐の解き方、巻き方を全員で練習して、お茶室へ。床の間にはお軸が立てかけられ、清楚な利休むくげの花が迎えてくれました。まごつきながらも、ひとつひとつ丁寧にご指導いただき、実際にしてみて気づくこともたくさんありました。
ここで、軸SN3O0169飾りで使った「雲悠々水混々」のお軸を仕舞い、表具屋さんから届いたばかりの先輩のお軸がとても素敵だったので 掛けさせいただきました。上品な色合いの表装で「花月」の書が引き立っていました。
続いて、亭主と正客を交代しながら、茶杓飾り、茶入れ飾り、茶碗飾りとお稽古を進めました。茶筅飾り、台飾りのころSN3O0172にはお腹もすいて、絶妙なタイミングでお茶をいただくことができました。よもぎ香る先生お手製の主菓子とお濃茶をよばれて、SN3O0170幸せな気分でお稽古を終えました。
お稽古をはじめて日の浅い私も、研修会に参加させていただけて、勉強になりました。手順を右左で覚えるのではなく、どうしてそうするのかそれぞれの所作の意味も大切にしながら、これからもお稽古に励みたいと思います。 (里)


平成26年6月21日のお稽古

IMG_1639今週は傘の出番が多い一週間でした。紫陽花にかわって、くちなしが良い香りを漂わせています。

本日のお軸は「明歴々露堂々」。先生が還暦の時に心を留められた禅語なのだそうです。

お花は桔梗、ホタルブクロ、矢筈葦でした。

主菓子は先生が作られました青IMG_1642梅です。もしかしたら・・・先週のお軸の青梅を摘んできて下さったのでしょうか。調べてみましたら、今は「梅子黄(うめのみきばむ)」の候です。熟す前の青梅のなるころです。

干菓子は松屋製の吉野懐古と池田炭のお煎餅でした。

菱形のお盆はハイビスカスの絵の琉球漆器です。先生のお宅の玄関には色とりどりのハイビスカスの鉢があって、今年も元気な花を咲かせて私たちを出迎えてくれています。(宗裕)


平成26年6月14日のお稽古

IMG_1634 入梅し、蒸す日が続いています。雨が降りそうで降らない日も多くて、空を眺めながらの毎日です。紫陽花が美しく町を彩っています。

さて、本日の床は青梅と雀の墨彩画です。IMG_1637お花は珍至梅です。近くに寄ると梅のような花が可愛く咲いています。

主菓子は先生特製の「ちんびん」です。2年前の同門会の美ら海大会で出されたちんびんを、先生がアレンジして作って下さっています。本来は黒糖の生地とくるっと巻いただけですが、餡を包んであるのが先生のオリジナルです。夏の定番のお菓子になりました。干菓子は奈良銘菓「青丹(あおに)よし」でした。

黒文字は先生の近しい方の娘さんが削られたものです。丹波のお里の鎮守の山に自生している黒文字だそうです。手削りの黒文IMG_1633字は御菓子がとりやすく、温かみがあります。(宗裕)