平成27年10月3日のお稽古

お教室に向かう道中、随分と高くなった空に細く棚引く雲と肌を撫でていく心地よい風が、「実りの季節」を告げているように感じられました。

その季節は茶室の中でも見つけることが出来ました。お床を見ると、私がどんな空を見ながら来たのかをお見通しのようなお軸が迎えてくれました。

さらにお菓子器を開けると、「こうべを垂れる稲穂」の焼き印が押された餅生地に餡が包まれたお菓子がありました。その餡は遊んで紅潮した幼子の頬を思わせるような愛らしい色をしていました。心を溶かすような優しい口あたりでおいしかったです。

今日は竹台子のお稽古でした。台子を支える4本の竹の節に隠された秘密を社中の皆さんで考えることを通して、何事も観察眼を磨くことや細やかな心を持つことを教えていただきました。また、先人の知恵に改めて頭が下がる思いでした。

季節を見つけたり、先人の知恵に触れる喜びは心を満たしてしてくれます。またその喜びを感じた瞬間の表情や驚きを共有できる場所があることは有難いことです。茶道と山中先生のお陰でこの幸せを享受できることに感謝したお稽古となりました。(松風)


平成27年9月26日 研究会

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秋日和の中の研究会。初炭、数茶、濃茶が行われました。

今日のお床は、「万里無雲孤月圓」のお軸が明日の中秋の名月に合わせて掛け られ、籠には矢筈ススキ、彼岸花、秋明菊の花たちが。秋の風情に満ちたお茶 室です。

主菓子は先生お手製の「かるかん」です。もっちりとして重厚で深い味わいのある本当に美味しいものでした。お干菓子は、ラスクに金沢の煎餅、それに先生お手製のはすの実の蜜煮。はすの実の下拵えの仕方などを伺いながら頂きました。

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七事式の一つである「数茶」のお稽古は全くの初めてでした。心許なくもありましたが、それ以上に期待感を大きくしてお稽古に臨みました。数茶の式法や折据、札の扱い方など詳しく教えていただき、何度もご注意を受けながらも、数茶でのワクワクドキドキ感がたまらなく和やかで楽しかったです。先生、皆様ありがとうございました。 (わ)


平成27年9月19日のお稽古

IMG_2173 シルバーウィークの一日目、さわやかな晴天の下でのお稽古でした。

床の間は、菊の句の掛け軸とお花は芙蓉でした。IMG_2176

主菓子は愛らしい形の栗のお饅頭。中には白餡が包まれていました。キラキラしたお粉は何だと思われますか?なんとオブラートパウダーなのだそうです。ぶどうの形のお干菓子盆にIMG_2174は和三盆とラスクが、金のかごには小豆の棹物菓子と盛りだくさんでした。

26日(土)は研究会です。初炭、数茶、濃茶の三つを行う予定です。ご参加の方は10時までにご参集ください。(宗裕)


平成27年9月12日のお稽古

IMG_2170 今週は台風の影響で北関東や東北で大きな水害が起きました。今朝は東京で地震もあり、改めて自然の怖さを感じた一週間でした。

床の間には秋の夕暮れの景色のお軸。お花は名残の木槿と萩、そして先生のお庭の青葉でした。

主菓子はうぐいす豆の餡が求肥と氷餅で包まれていました。お口の中でとろけるような食感でした。お干菓子は和三盆と金沢のお煎餅でした。IMG_2171

美味しいお菓子をいただいてお薄を一服。かけがえのない大切な時間です。「一週間がんばって、お稽古に来られてよかったね。」と語り合っておりました。(宗裕)


平成27年11月の予定

【炉開きの茶事】

11月1日(日) 11時席入り

【週稽古】

7日(土)

14日(土)

21日(土)

【研究会】

28日(土) 10時集合

以上


平成27年10月の予定

【週稽古】

3日(土)

10日(土)

17日(土)

【研究会】

24日(土)10時集合

以上


平成27年9月5日のお稽古

IMG_2163夏休みが終わりお稽古が再開しました。
今月は大板、細水指し運び出しのお点前です。IMG_2168
床には重陽の節句に因んだお軸、お花は桔梗、白蝶草、すすきでした。
主菓子は先生お手製の栗の入ったくずまんじゅう。お干菓子は栗の落雁、黒糖ラスク、金沢のお煎餅と盛りだくさんでした。IMG_2164
お茶室から秋の訪れを感じました。
9月は茶趣に溢れていて茶道を楽しむ絶好の季節ではないでしょうか。(宗由)

平成27年8月8日研究会 茶杓作り

去る8月8日に、先生と会の皆様8名で京都へ茶杓を作りに行って参りました。殆どの方が初体験で、やる気十分で臨まれていました。

今回の茶杓作りは体験でしたので、すでに在る程度形が出来ている竹を削り始めました。慣れない小刀で側面、裏面と削り、櫂先の形を決めて、やすりで形を整えていきました。約2時間で皆様それぞれ満足がいくものが仕上がったご様子でした。

「これまで茶杓って何気なく見てたかも」「これからは茶杓を見る目が変わりそう」という声が聞かれ、研究会は成功だったようです。

研究会のあとは近くの豆腐店でランチをした後に、先生がいつもお抹茶を使われている柳桜園茶舗へ参りました。抹茶アイスを店内でいただきました。「お口直しに」と美味しい冷茶を振る舞って頂き、ほっと一息。これからは「お詰めは?」と聞かれた時にお店がイメージできそうです。

さらに烏丸通へ足を伸ばして、お香の「松栄堂」と茶華道会館へ。お茶にまつわる様々に出会えた一日でした。

9月までしばらくお稽古はお休みです。

今年の夏は殊の外暑さが厳しそうです。末筆ながらご自愛をお祈り申し上げます。(宗裕)


平成27年9月の予定

【週稽古】

5日(土)

12日(土)

19日(土)

【研修会】

26日(土)10時集合

以上


平成27年8月2日 朝茶

IMG_2107朝茶はまだIMG_2104日は浅く、外は静かな中、始まりました。

清々しく清められた露地を通り、薄暗い茶室はまさに涼を感じる別世界。

お床には尋牛斎宗匠の朝露の書に松孤軒の朝顔の絵の御軸、彩りの貝殼が、、夏らしい美しさの中に、追憶の文字が思い浮かびました。

懐石は、季節の鱧しんじょうの御煮物椀など、夏を乗り切れるようにと労わるお心遣いが伝わってくる品ばかり、一口一口味わいながら美味しくいただきました。IMG_2105

主菓子、御名は『水中花』、氷に鮮やかな桃色が美しく、葛と餡が冷んやりと美味しさが広がります。 中立ちして、席を後にします。

IMG_2135も高くなり、待合でいよいよ御濃茶席を待ちわびます。鳴り物で、より明るい爽やかになった席につきます。素敵な竹の花入れにピンクの木槿としまあしが色鮮やかに野の風情を漂わせています。 蝉時雨が聞こえてくる中、波の絵が臨場感あふれるお道具で、丁寧に練られた、ぐっと香り高いお濃茶をいただき、続き薄へ。 御干菓子盆には、まるで池に魚が泳ぐお庭の様に盛り付けが感じられるという感嘆のお声が。

IMG_2144お料理も含めお菓子も涼やかな中に手作りのあたたかさが感じられました。 煌びやかな平茶碗に豊かな味わいのお薄をたっぷりいただきました。この前日当日は特に猛暑日で、その中どれほどご準備が大変だったことか、、亭主への最後のご挨拶では思わず感極り、、しっとり涼やかな時間は、感動の内にお開きとなりました。 IMG_2152

その役になり初めて気付き、実感する事があり、貴重な学びとなりました。心から感謝の気持ちでいっぱいのお稽古でした。

次回は8月8日京都へ茶杓作りを楽しんで参ります。(宗芳)