平成27年8月8日研究会 茶杓作り

去る8月8日に、先生と会の皆様8名で京都へ茶杓を作りに行って参りました。殆どの方が初体験で、やる気十分で臨まれていました。

今回の茶杓作りは体験でしたので、すでに在る程度形が出来ている竹を削り始めました。慣れない小刀で側面、裏面と削り、櫂先の形を決めて、やすりで形を整えていきました。約2時間で皆様それぞれ満足がいくものが仕上がったご様子でした。

「これまで茶杓って何気なく見てたかも」「これからは茶杓を見る目が変わりそう」という声が聞かれ、研究会は成功だったようです。

研究会のあとは近くの豆腐店でランチをした後に、先生がいつもお抹茶を使われている柳桜園茶舗へ参りました。抹茶アイスを店内でいただきました。「お口直しに」と美味しい冷茶を振る舞って頂き、ほっと一息。これからは「お詰めは?」と聞かれた時にお店がイメージできそうです。

さらに烏丸通へ足を伸ばして、お香の「松栄堂」と茶華道会館へ。お茶にまつわる様々に出会えた一日でした。

9月までしばらくお稽古はお休みです。

今年の夏は殊の外暑さが厳しそうです。末筆ながらご自愛をお祈り申し上げます。(宗裕)


平成27年9月の予定

【週稽古】

5日(土)

12日(土)

19日(土)

【研修会】

26日(土)10時集合

以上


平成27年8月2日 朝茶

IMG_2107朝茶はまだIMG_2104日は浅く、外は静かな中、始まりました。

清々しく清められた露地を通り、薄暗い茶室はまさに涼を感じる別世界。

お床には尋牛斎宗匠の朝露の書に松孤軒の朝顔の絵の御軸、彩りの貝殼が、、夏らしい美しさの中に、追憶の文字が思い浮かびました。

懐石は、季節の鱧しんじょうの御煮物椀など、夏を乗り切れるようにと労わるお心遣いが伝わってくる品ばかり、一口一口味わいながら美味しくいただきました。IMG_2105

主菓子、御名は『水中花』、氷に鮮やかな桃色が美しく、葛と餡が冷んやりと美味しさが広がります。 中立ちして、席を後にします。

IMG_2135も高くなり、待合でいよいよ御濃茶席を待ちわびます。鳴り物で、より明るい爽やかになった席につきます。素敵な竹の花入れにピンクの木槿としまあしが色鮮やかに野の風情を漂わせています。 蝉時雨が聞こえてくる中、波の絵が臨場感あふれるお道具で、丁寧に練られた、ぐっと香り高いお濃茶をいただき、続き薄へ。 御干菓子盆には、まるで池に魚が泳ぐお庭の様に盛り付けが感じられるという感嘆のお声が。

IMG_2144お料理も含めお菓子も涼やかな中に手作りのあたたかさが感じられました。 煌びやかな平茶碗に豊かな味わいのお薄をたっぷりいただきました。この前日当日は特に猛暑日で、その中どれほどご準備が大変だったことか、、亭主への最後のご挨拶では思わず感極り、、しっとり涼やかな時間は、感動の内にお開きとなりました。 IMG_2152

その役になり初めて気付き、実感する事があり、貴重な学びとなりました。心から感謝の気持ちでいっぱいのお稽古でした。

次回は8月8日京都へ茶杓作りを楽しんで参ります。(宗芳)


平成27年7月26日のお稽古

阪神間も梅雨明けしIMG_2099夏本番です。そして今日は夏休み前の最後の週稽古の日でした。

床の間には朝顔の彩墨画のお軸と利休の言葉「侘数奇常住茶之湯肝要」の扇子がありました。夏休みの間もお茶の心を忘れずに、とのメッセージが 聞こえてまいりました。

主菓子はミント味のみぞれかんでした。よく冷えたお菓子は何よりのごちそうでした。お干菓子はピーナッツ煎餅と金魚、花火、豚の蚊取り線香などの夏の風物を象った和三盆でした。

8月2日の朝茶を控えて、東、半東の役になられている方達は準備IMG_2100に集中されていました。夏の朝、しっとりとした時間が過ごせることを心待ちにしております。

同じ週の8月8日は会の皆さんと京都へ茶杓を作りに行く予定で、こちらも楽しみです。(宗裕)


平成27年7月11日のお稽古

IMG_2096梅雨の晴れ間のお稽古日、駅から先生のお宅でまでは、日陰を探しながらの道のりでした。汗を拭きながらお茶室に入るとほっと一息つけます。

床の間には苔のある庭の景色のお軸がかかってました。お花は木槿、四時草、矢筈葦でした。

主菓子は麩まんじゅうでした。先生は麩の生地が固くて練るのに苦労されたそうです。お陰様でよもぎの香る栄養一杯のお饅頭を頂戴できました。お干菓子は色とりどりのゼリーと麩の焼き「且座」でした。なんとこの麩の焼き、石庭を表しているそうで、石に見立てられたクルミとほんのりお味噌味がアクセントになっていました。IMG_2095

今日は8月2日に予定されています、朝茶の亭主役と半東役が決まりました。併せて8月に京都で行われる予定の、茶杓作りの研究会の打ち合わせを皆様と行いました。良い夏になりそうで楽しみです。(宗裕)


平成27年7月4日のお稽古

7月最初のお稽古は梅雨真っ只中というお天気模様でしたが、 お茶室に入ると爽やかな気持になります。

床には、赤いアザミの花たちと紋白蝶に白い夏菊のお軸が掛けられ、 百人一首のかるたを載せた飾り扇が置かれています。

主菓子は先生お手製の錦玉羹、小さく賽の目に切った色とりどりの羊羹が閉じ込められていて食籠の蓋を開けると名残の紫陽花が並んでいるようでした。お干菓子は氷菓と麩焼き煎餅、沖縄の真塗りの干菓子盆に涼しげに盛られています。今日のお稽古は丸卓のお点前(中次を使って)でした。

何より肝心のお茶を美味しく点てられるように、もっと心を砕き努力しなければならないと深く深く思いました。(わ)

 


平成27年6月27日のお稽古

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今回の研究会では、風炉の炭点前、組合点、長緒、台天目を学びました。

お軸は「花月 花は主方 月は客方」。花月は、七代如心斎が定められた七事式のひとつです。

SN3O0427お花は、桔梗、ねじり草、矢筈葦、鳴子蘭です。

主菓子は、先生お手製の水無月。お干菓子は、末富の麩煎餅と新宿高野の果実ゼリーでした。 先生お手製の水無月は、抹茶のみどりが美しく、1枚ずつ柄の違う麩煎餅に色とりどりのゼリーと、目でも楽しませて頂きながら、とても美味しく頂きました。

点前、客作法、所作等細かくご指導頂いて、内容のとても濃いお稽古で、今回の研究会も大変勉強になりました。(と)


平成27年6月20日のお稽古

IMG_0663 梅雨入りしてから、土曜日のお天気が気になります。この日は何とか雨に降られることなく、先生が丹精込めてお手入れをされている紫陽花に迎えられて門をくぐりました。
お教室に入るとしんと心が静まり、汗もスッと引いていくように感じるので不思議です。IMG_0659

今日は黒糖味のみずみずしい寒天に餡が包まれている涼をそっと演出してくれるような主菓子でした。

お稽古の最後に新しく入門された方を先生が付きっきりでお教えになっていて、また初心に帰ったつもりで勉強をさせていただくことが出来ました。(松風)


平成27年6月13日のお稽古

紫陽IMG_2091花の美しい季節となりました。先生のお宅の紫陽花もとても色鮮やかです。

床には螢を詠んだお軸が掛けられ、籠の花入に天城甘茶と桔梗、縞葦が生けられています。

主菓子は、先日の傘寿の個展で出されたものを、先生にお願いして再度作っていただいたものです。その黄身餡のIMG_2093詳しい作り方などを伺いながら、 ゆったりと味わうことができました。青漆爪紅のお干菓子盆にのせられた干瓢と氷菓も、勿論美味しくいただきました。IMG_2090

今日はお稽古の後、新しく入って来られた方の割稽古にご一緒させていただきました。柄杓の扱いも、何度も何度も丁寧に教えていただき、その所作の合理性と優美性が改めてよくわかりました。(わ)


平成27年5月30日〜31日 山中先生 傘寿の個展

IMG_2018 西宮市民会館にて二日間に渡り、山中先生の『傘寿の個展』が開かれました。茶道・書道・彩墨画・陶芸・ボールルームダンスと山中先生の集大成ともいうべき個展でした。

二日間で200名強の方にご来場いただき、盛況のうちに終える事ができました。先生と様々な繋がりのある方々とお会いし、お話を伺うことができましたことは、貴重な学びの機会となりました。

私たちはお茶席とお客様のおもてなしを担当いたしました。行き届かない点が多々あったかと存じます。この場を借りてお詫び申し上げます。IMG_2035

お茶席の主菓子は先生のお手作りでした。紫と白のこなしの生地は菖蒲の瑞々しさが表現されていまいした。中には黄身餡が包まれ、天には柚子と金の粉が添えられていました。

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主菓子を、小林逸翁書「清く ただしく うつくしく」宝塚歌劇50周年記念の銀の銘々皿に載せて。

お干菓子はこちらも先生お手作りの、干瓢、菖蒲を象った雲平、兜の和三盆と、社中の方手作りのこはく糖でした。

この二日間を通じて、先生がお若い頃から、誠心誠意努力を重ねIMG_2046られてこられて、今がおありになるのだと改めて実感いたしました。傘寿を迎えられて、誰よりもお元気で道に邁進されているお姿は私たちの誇りです。

先生の元で修行を重ねられることが何よりの幸せだと感じられました。毎日の暮らしの中にその学びを生かせられるように励んで参りたいです。(宗裕)