令和7年2月8日のお稽古

梅見月になり、今年のお稽古が始まりました。

お床には春を待つ川辺の風景が静かに広がり、水仙が生けられています。

今月は好文棚に槍梅の平棗です。

ピール入りの餡をごまが散りばめられた皮で包んだ主菓子の余韻を楽しみながら、寒い季節に嬉しい筒茶碗でお茶をいただきます。

この冬一番の冷え込みでしたが、
釜から広がる湯気の温かさと相まって身も心もほどけていくようなひと時でした。

(宗奈)


令和7年2月1日夜咄茶事

1月の初釜に続き、2月1日夜咄茶事が行われました
手燭や短檠など蝋燭の灯りの中で
ゆるやかに進む夜咄茶事は風情があります
寒い外から待合に入り
先生の作陶された手あぶりで暖を取ります
汲み出しを頂きひと心地ついたところで外腰掛けへ
ご亭主とお正客は互いの手燭を交換し蹲踞へと進みます
蹲踞には湯桶が用意されてあり
ご亭主のお心が伝わります
手燭の灯りで席入りし
お床、点前座を拝見します
お床には 有賊機 の額板がかけらていました
席につき辺りを見渡しますと
揺れる蝋燭の火、壁や障子に映る
人の影やお庭の木の影がなんとも
幻想的で陰影の美しさに魅了されました
手燭と短檠で点前座を明るく照らし
お炭点前が始まり
その後は先生お手間入りの懐石を頂きました
蝋燭の灯りだけでは見えづらいお料理も五感をとぎ澄ませる事でより美味しく頂戴しました
縁高に盛られた先生お手製のお主菓子は梅が香るように美しく
丁寧に練られたお濃茶、続き薄と頂き
身も心も満たされた素晴らしいお茶事でした
先生、ご亭主、半東さんに
心から御礼申し上げます

(宗由)


令和7年1月11日初釜

新年あけましておめでとうございます。1月11日に先生のご自宅にて初釜が行われ、今年は諸先輩方も参加して頂きとても賑やかな雰囲気で新しい年を迎える事が出来ました。
 お床には「春入千林処々鶯」新春の表千家ならではのお軸が掛けられており、恵比寿様のお顔が彫られた花入にはどこまでも伸びていきそうな結び柳と蝋梅、椿が生けられています。
 先生による新年のご挨拶があり、のちにお濃茶を一服。椿の絵が描かれた蓋付き食籠を開けると、湯気と共に白くてエクボが可愛い主菓子「瑞春」が現れ、割ってみると中から紅色の餡が。丁寧に練られ手に温もりが残るお濃茶を頂くと今年初めての至福のひとときに。
 時分時には大徳寺のお重に彩り鮮やかに盛られた先生お手製のお料理を頂きました。続いてお酒も振舞われ、鴨入のお雑煮、煮物、八寸と盛り沢山の内容でした。
 お薄茶の頃には皆さん会話も弾み、先生も交えて和気藹々とした雰囲気でした。お干菓子は諸先輩方からのお手持ちの品と先生が近江に行かれた際に買われたカルタ煎餅だそうです。
 先生の手書きの干支のお扇子を頂き、今年一年また茶道に精進していきたいと思いました。

(宗佳)


令和6年12月28日 お稽古納め

今年の稽古納めは年末近く、何かと気忙しい時期もあってか朝から落ち着きがなかったのですが、稽古場に入ると床には「先今年無事目出度千秋楽」のお軸が、炉には炭がいこり…一気に引き締まり心落ち着く次第です。
その年の稽古納めに飾られるこのお軸と先生お手製の「胡麻ぜんざい」は欠かせません。無事に迎えられた事、稽古を振り返り沢山の出来事に、ご縁にと感謝で熱い気持ちになります。

本日の主菓子は先生お手製の上用饅頭です。湯気立つ出来立てを頂けお腹も心もホクホク幸せです。鶯豆入りのこし餡は真っ白な山の芋に包まれて丸くなっている様子から、「冬籠り」と銘がつきました。

いよいよ11時を過ぎますと、炉から釜が外され「胡麻ぜんざい」の鍋が乗せられます。漆黒の中に小さな白玉がなんとも可愛らしく湯気の中から顔を出します。黒胡麻の香りと艶、もちもちの白玉だんごは今年も美味しさ増々で力が湧いてくるようです。
黒胡麻をすりつぶし練り上げ、艶と香りが出るまでの時間のかかる労力には頭が下がります。感謝申し上げます。

先生、皆様と輪になり「胡麻ぜんざい」を頂け、笑顔のこの一時が締めくくりとなり良い千秋楽となりました。
有難うございました。

(宗英)


令和6年12月21日のお稽古

秋は足早に過ぎ去り今日は冬至、冬らしい寒さとなりました。
お床には「明歴々露堂々」のお掛物に庭の花。
先生お手製の主菓子は、白い衣を纏った安納芋あんのお饅頭、社中にて「新雪」と名付けられました。

今日は水屋仕事から大わらわ。
言うことを聞かないお干菓子に、
平棗にお茶をはくのも3人がかりで四苦八苦。
今月2度目の高麗卓、指摘されて気付く慣れたところに現れるお点前のクセ。
大先輩をお迎えしての初釜に、役を辞退したくともそれも叶わず。
次々と浮上する課題反省問題後悔。
私の茶の道は遥か遠く、先が全く見えません…。

来週はいよいよお稽古納め。
先生お手製、恒例の「胡麻ぜんざい」で気分を浮上させましょう。
社中の歳は、これを頂かずしては明けないのです。(宗仁)


令和6年12月7日のお稽古

 今日は二十四節気の大雪、雪こそ降りませんが寒い朝になり、襟足まで肩掛けを覆い被せてお茶室へと向かいます。

【冬嶺秀孤松】のお軸の裾には、細い花入に生けられたツワブキの花。それは、ドレスを装った痩身の貴婦人が優雅にワルツでも踊り出しそうに見えてしかたなく(ちょっと想像し過ぎ?)とても素敵ですね 師走というだけでなにかと気忙しい月ですが、先生の心あたたまる手作りの主菓子と京都の老舗○○園茶舗のお詰めで、僅かな時間自分へのご褒美として贅沢感に浸っています。

 一年を振り返り、先生のご指導は勿論の事、社中の皆様にもいろいろとご教示いただき感謝でございます。本年度お稽古はこの後もありますが私個人のお稽古は本日で千秋楽。社中の皆様初釜までご機嫌よう  (時)


令和7年1、2月予定

1月11日(土)初釜 11時席入り

2月1日(土) 夜咄 18時席入り

よろしくお願いいたします。


令和6年11月30日のお稽古

吹く風もようやく季節に追いつき、今日は秋晴れのもと、色とりどりに紅葉が揺れていました。
お床には、良寛和尚の和歌と落ち葉が描かれたお掛物とお庭のお花。
主菓子は蜜芋まんじゅう。蜜芋の優しいけどしっかりした甘さ、餡には大徳寺納豆の隠し味、口に広がる焼き目の香ばしさ、このひと手間ひと工夫が先生のお菓子が絶品たる所以なのですね。今日もたまらなく美味しゅうございました。
お菓子目当てと思われてしまいそうですが、お稽古もしっかりつけていただきました。
今回は抱清棚で珍しい芝点、柄杓や袱紗の扱いから指先まで細かい所作もご指導くださり、一つのお棚でも毎回学ぶことが尽きません。初心を忘れずに精進していきたいです。(宗水)


令和6年11月16日のお稽古

時雨模様の週末、紅葉の色づきも濃くなってきました。

本日のお軸は「青松多寿色」でした。移ろう季節と常に青々とした松の緑。対照的でありながら心穏やかな風景が目の前に広がります。

主菓子は大徳寺納豆がほのかに香る餡を滑らかな紫芋の餅生地で包んだ先生オリジナルのお菓子。

お茶がいつも以上に深く美味しく感じられます。

今日も細かな所作のご指導をいただきました。それらを自然にできる様にこれからも鍛錬していきたいと思います。(宗奈)


11月9日のお稽古

 小春日和の中、お稽古に行くとお庭には秋明菊が咲き誇っていました。お茶室に入ると目の前には滝が現れ、清々しい秋が彩られていました。
 今日の先生お手製の主菓子は、栗たっぷりの柚子入り栗饅頭です。
 炉開き茶事も終わり本格的に炉のお稽古が始まりました。抱清棚の扱いに翻弄されながら、頭を切り替えてお稽古に専念しました。

(宗佳)