令和6年2月10日のお稽古

穏やかな週末の1日、釜から立ちのぼる湯気と茶室に差しこむ柔らかな淡陽にかすかな早春の兆しを感じます。

お床には ’こども心に香りを残す 花は越後の雪椿’ (小林幸子さんとピンときた方、流石です)の書が掛かり、この歌詞を選ばれるセンス、青墨、濃墨で書き分けられたバランス加減、どこか新鮮なデザイン、いつもながら先生に脱帽です。

お稽古日が近づくと、今週のお菓子は何かしら、と密かに楽しみにしている人は私だけではない筈。という事で、ワクワクしながら食籠を開けると、目にも鮮やかな酒粕餡の主菓子が鎮座していました。一口いただくとザボンの風味もふわりと香り、思わず口元がほころびます。

お干菓子は梅に鶯。夜空を彷彿とさせる菓子器は、鳥取の上神焼(かずわやき)。春宵にさえずる光景が目に浮かぶ様です。

今日も細かな所作のご指導をいただき、こういった積み重ねが美味しいお茶に繋がるのだと改めて感じ入りました。

(宗奈)


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