平成27年10月3日のお稽古

お教室に向かう道中、随分と高くなった空に細く棚引く雲と肌を撫でていく心地よい風が、「実りの季節」を告げているように感じられました。

その季節は茶室の中でも見つけることが出来ました。お床を見ると、私がどんな空を見ながら来たのかをお見通しのようなお軸が迎えてくれました。

さらにお菓子器を開けると、「こうべを垂れる稲穂」の焼き印が押された餅生地に餡が包まれたお菓子がありました。その餡は遊んで紅潮した幼子の頬を思わせるような愛らしい色をしていました。心を溶かすような優しい口あたりでおいしかったです。

今日は竹台子のお稽古でした。台子を支える4本の竹の節に隠された秘密を社中の皆さんで考えることを通して、何事も観察眼を磨くことや細やかな心を持つことを教えていただきました。また、先人の知恵に改めて頭が下がる思いでした。

季節を見つけたり、先人の知恵に触れる喜びは心を満たしてしてくれます。またその喜びを感じた瞬間の表情や驚きを共有できる場所があることは有難いことです。茶道と山中先生のお陰でこの幸せを享受できることに感謝したお稽古となりました。(松風)


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