表千家同門会 信州大会 に参加して

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車窓から 車山高原あたり

IMG_1533 5月29日から30日にかけて、表千家同門会 信州大会に参加してきました。先生と先輩と私の3名での参加でした。

初夏の信州のお天気は気まぐれで、瀬戸内の穏やかな気候に慣れている私のようなものは、朝晴れていたら大丈夫、と思いがちですが、雷様の声や雲行きをずっと気にしながら過ごしておりました。利休さんが「晴れていても雨の用意を」とおっしゃっている意味が多いに腑に落ちた旅でもありました。

【一日目 29日(木)】富士見・蓼科の茶席

8:10松本市のホテル発⇒ビーナスラインを走り、蓼科の蓼科グランドホテル滝の湯 薄茶席⇒リゾートホテル蓼科 点心席⇒富士見高原の白林荘 濃茶席⇒キッセイ文化ホールで大会式典 ⇒19時前ホテル着

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南アルプスの山並み

ビーナスラインは標高2000mの山々を巡っていきます。美ヶ原高原や車山高原など途中木が生えない地点も通っていきました。旧中山道がそのような高地を通っていたとは知りませんでした。皇女和宮もこの道を通って江戸へ嫁入りしたそうです。バスの中から雹が降っているのを見て、山の変わりやすいお天気を実感しておりました。

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白林荘の帰り道。雨から一転晴れに。

白林荘は富士見高原にあり、五.一五事件で亡くなった犬養首相の別荘だったところです。政界を引退されて隠遁されていたところ、乞われて政界に復帰され、その年に事件に巻き込まれて亡くなられたそうです。森の中の暮らしはとても気に入られていたそうで、庭仕事に勤しまれていたとか。さて、私たちが白林荘に到着時は曇りで雨が降りそうにもなかったのですが、待ち合いで土砂降りに見舞われ、お茶室まで濡れながらの移動になりました。お茶を頂いた帰りは晴れていました。変わりやすいお天気も犬養首相は愛されていたのでは、と思っておりました。

【2日目 5月30日(金)】松本の茶席

9:10ホテル発⇒松本館 薄茶席⇒安曇の大王わさび園(観光)⇒長野県護国神社 濃茶席(家元席)⇒ホテルブエナビスタ(点心席)⇒松本城 薄茶席(立礼席)15時過ぎ終了

松本館は明治創業の割烹です。お茶席は国の登録有料文化財に指定されている広間でした。天井や障子腰一面に百鳥画が施されています。花鳥風月、和洋中が見事に調和して有り、圧巻でした。建物外観は質素な鉄筋コンクリート造りのビルのようで、建物内との落差が大きかったのも印象的でした。

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大王わさび農場

大王わさび農場はサプライズの観光でした。アルプスからの水が清らかで写真のような色彩です。ルノワールかモネの絵みたいだと思われませんか。

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護国神社

家元席のありました護国神社はゆったりとした敷地に建てられていました。神戸にある護国神社はこじんまりとしています。鳥居の前に立つとのびやかな気持ちになりました。

最後は松本城の立礼席でした。楽しかった2日間もこれでおしまい、と名残を惜しみながら松本城を眺めておりました。松本城はどの方向からみても隙なく美しかったです。一日目が終わってから夜に松本城を写したのが下の写真です。お堀に映っているところを撮りました。

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夜の松本城

信州大会は、ずっと山と水とともにありました。水が清らかで、どちらでお茶を頂いても本当に美味しかったです。お茶席ではどこのお水を使われているかをおっしゃっていたのも印象的でした。日本の原風景のような山と川と低い建物を見ていると心が落ち着きました。

山中のお茶席も多く、ご準備の労はいかばかりかと想像もつきませんでした。長野の皆様へ心より感謝申し上げます。(宗裕)


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