令和6年12月28日 お稽古納め

今年の稽古納めは年末近く、何かと気忙しい時期もあってか朝から落ち着きがなかったのですが、稽古場に入ると床には「先今年無事目出度千秋楽」のお軸が、炉には炭がいこり…一気に引き締まり心落ち着く次第です。
その年の稽古納めに飾られるこのお軸と先生お手製の「胡麻ぜんざい」は欠かせません。無事に迎えられた事、稽古を振り返り沢山の出来事に、ご縁にと感謝で熱い気持ちになります。

本日の主菓子は先生お手製の上用饅頭です。湯気立つ出来立てを頂けお腹も心もホクホク幸せです。鶯豆入りのこし餡は真っ白な山の芋に包まれて丸くなっている様子から、「冬籠り」と銘がつきました。

いよいよ11時を過ぎますと、炉から釜が外され「胡麻ぜんざい」の鍋が乗せられます。漆黒の中に小さな白玉がなんとも可愛らしく湯気の中から顔を出します。黒胡麻の香りと艶、もちもちの白玉だんごは今年も美味しさ増々で力が湧いてくるようです。
黒胡麻をすりつぶし練り上げ、艶と香りが出るまでの時間のかかる労力には頭が下がります。感謝申し上げます。

先生、皆様と輪になり「胡麻ぜんざい」を頂け、笑顔のこの一時が締めくくりとなり良い千秋楽となりました。
有難うございました。

(宗英)


令和6年12月21日のお稽古

秋は足早に過ぎ去り今日は冬至、冬らしい寒さとなりました。
お床には「明歴々露堂々」のお掛物に庭の花。
先生お手製の主菓子は、白い衣を纏った安納芋あんのお饅頭、社中にて「新雪」と名付けられました。

今日は水屋仕事から大わらわ。
言うことを聞かないお干菓子に、
平棗にお茶をはくのも3人がかりで四苦八苦。
今月2度目の高麗卓、指摘されて気付く慣れたところに現れるお点前のクセ。
大先輩をお迎えしての初釜に、役を辞退したくともそれも叶わず。
次々と浮上する課題反省問題後悔。
私の茶の道は遥か遠く、先が全く見えません…。

来週はいよいよお稽古納め。
先生お手製、恒例の「胡麻ぜんざい」で気分を浮上させましょう。
社中の歳は、これを頂かずしては明けないのです。(宗仁)


令和6年12月7日のお稽古

 今日は二十四節気の大雪、雪こそ降りませんが寒い朝になり、襟足まで肩掛けを覆い被せてお茶室へと向かいます。

【冬嶺秀孤松】のお軸の裾には、細い花入に生けられたツワブキの花。それは、ドレスを装った痩身の貴婦人が優雅にワルツでも踊り出しそうに見えてしかたなく(ちょっと想像し過ぎ?)とても素敵ですね 師走というだけでなにかと気忙しい月ですが、先生の心あたたまる手作りの主菓子と京都の老舗○○園茶舗のお詰めで、僅かな時間自分へのご褒美として贅沢感に浸っています。

 一年を振り返り、先生のご指導は勿論の事、社中の皆様にもいろいろとご教示いただき感謝でございます。本年度お稽古はこの後もありますが私個人のお稽古は本日で千秋楽。社中の皆様初釜までご機嫌よう  (時)


令和7年1、2月予定

1月11日(土)初釜 11時席入り

2月1日(土) 夜咄 18時席入り

よろしくお願いいたします。


令和6年11月30日のお稽古

吹く風もようやく季節に追いつき、今日は秋晴れのもと、色とりどりに紅葉が揺れていました。
お床には、良寛和尚の和歌と落ち葉が描かれたお掛物とお庭のお花。
主菓子は蜜芋まんじゅう。蜜芋の優しいけどしっかりした甘さ、餡には大徳寺納豆の隠し味、口に広がる焼き目の香ばしさ、このひと手間ひと工夫が先生のお菓子が絶品たる所以なのですね。今日もたまらなく美味しゅうございました。
お菓子目当てと思われてしまいそうですが、お稽古もしっかりつけていただきました。
今回は抱清棚で珍しい芝点、柄杓や袱紗の扱いから指先まで細かい所作もご指導くださり、一つのお棚でも毎回学ぶことが尽きません。初心を忘れずに精進していきたいです。(宗水)


令和6年11月16日のお稽古

時雨模様の週末、紅葉の色づきも濃くなってきました。

本日のお軸は「青松多寿色」でした。移ろう季節と常に青々とした松の緑。対照的でありながら心穏やかな風景が目の前に広がります。

主菓子は大徳寺納豆がほのかに香る餡を滑らかな紫芋の餅生地で包んだ先生オリジナルのお菓子。

お茶がいつも以上に深く美味しく感じられます。

今日も細かな所作のご指導をいただきました。それらを自然にできる様にこれからも鍛錬していきたいと思います。(宗奈)


11月9日のお稽古

 小春日和の中、お稽古に行くとお庭には秋明菊が咲き誇っていました。お茶室に入ると目の前には滝が現れ、清々しい秋が彩られていました。
 今日の先生お手製の主菓子は、栗たっぷりの柚子入り栗饅頭です。
 炉開き茶事も終わり本格的に炉のお稽古が始まりました。抱清棚の扱いに翻弄されながら、頭を切り替えてお稽古に専念しました。

(宗佳)


令和6年11月2日の炉開き茶事

今年の炉開き茶事は
小間仕様の形式で行われました。
お床には茶壺と「峯高紅葉深」のお掛けもの
点前座には台目棚
ご挨拶の後初炭へ
瓢炭斗と炉の炭点前
半年ぶりに開かれた炉に炭がつがれていく様もごちそうの景色です。
続くお懐石は
先生の趣向をこらしたお手間入りのお料理の数々に一同大満足で頂戴しました。
後座のお床には瓢花入。
立派な花入に負けない花達の表情がとても美しく白峰椿が照り葉と共に生けられていました。
先生手作りのお主菓子は
錦秋と御銘のついた色鮮やかなきんとん
八角食籠に美しく盛り込まれてありました。
丁寧に練られたお濃茶の後続きお薄
と頂きました。
雨音の聞こえるお茶事もしっとりと風情があり
小間仕様でのお茶事は大変お勉強になり沢山の教えを頂きました。

先生、ご亭主、半東さん
心より感謝申し上げます。
(宗由)


令和6年10月19日のお稽古

今年最後の風炉のお稽古は、
名残惜しいかの如く、外は雨。

床の掛軸は「萬里無雲孤月圓」、籠花入には庭の花を。
先生お手製の主菓子は、甘く煮詰めた銀杏の実とほろ苦い大徳寺納豆がアクセント、社中で「孤月」と名付けられ大変美味しく頂きました。
名残の時期、侘びた取合せに風炉締めくくりの日としてしっくりと感じられる1日でした。
いよいよ来月は開炉です、楽しみであり、そして引き締まる思いです。

(宗英)


令和6年10月12日のお稽古

 秋はまだかなと見上げた空、今日は天高く澄みわたりすっきりと秋空にかわりました。

 お床は【独専山水楽】 藍色の総縁は裂地で出来ているのでしょうか高度な技術で表装されたお掛け軸逸品です。手付きの花籠に薄、藤袴と白菊。お茶席で、わあっ~と歓声があがった先生お手製のとんがり頭の栗!!以前社中の方が命名された(栗ひろい)に納得です。

  10月の設えで風炉を中置にしてのお点前には、おもてなしの心が込めらている事が、恥ずかしながら最近になって判り、改めて日本の伝統文化、伝統工芸に感服いたし誇らしくおもいます。 

異常に気温上昇した今夏洋装でお稽古に来られる方もいらっしゃいましたが、気温が落ちつきはじめたこれからは、お気に入りの着物をお召しになってのお点前、お茶室がより一層華やかになります。   (時)